タリアカポ レビュー!

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話題のタリアカポ!

派手な見た目と豊富な柄の種類が話題を呼んでいます。

ウッディーで落ち着いた柄からエキゾチックな柄まで34種類のインレイ

金属部もゴールド、クローム、ブラッククロームの3種類から選べます。

公式ホームページでは彫刻のオーダーをすることができ、ローマ字やオリジナルデザインのロゴなどを入れることもできます。

この彫刻も書体や素材など、かなり細かくオーダーできます。

まさに世界で一つだけのカポを手に入れることが出来ますね。

 

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ルックスもさることながら、その機能性も素晴らしいものがあります。

特徴的なのが、ワンタッチで交換可能なフレットパッド。

タリアカポは最初から様々なRのパッドが付いています。

指板のRはそれぞれメーカーで異なり、カポとのRが合っていないとチューニングがずれることがあります。

特にバネ式カポはワンタッチで取り外しが出来て便利な分、細かい調整が出来ないのでチューニングのズレが顕著です。

しかしタリアカポは7種類のフレットパッドを付属しているので、殆どの指板に対応することが出来ます。

これによりチューニングのズレを最小限に抑えることができ、バネ式カポの弱点をうまくカバーしています。

実際チューナーで測ってみてもズレはほぼありませんでした。

 

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またフレットパッドの素材も3種類あります。

(最初から付属してくるのは2種類)

まずはスタンダードラバー。

公式サイトによると、特に12弦ギターやバリトンギターに向いているそうです。

柔らかく、弦をしっかりと固定してくれるため、チョーキングしても弦がズレにくいです。

しかし一度ズレると元の位置に戻ってきにくいデメリットもあります。

 

もうひとつは、テフロン素材。

こちらは固く滑りやすいので、弦が動きやすいです。

ベンドしても弦が元の位置に戻ってくるので、チューニングのズレの心配が少ないですね。

しかし手が当たった時にカポがズレやすいデメリットがあります。

 

3つ目はハイテンションラバー。

こちらはスタンダードラバーより2mm高さがあります。

主にネックが薄いギター、12弦ギター、マンドリンウクレレに向いているそうです。

またバズってしまう時や、もう少しテンション感が欲しい時も使えますね。

 

↓公式 ラバーとテフロンの解説

Teflon Vs. Rubber Fretpads

 

付属のフレッドパッドは0"for Classicals, 7.25”, 9.5”, 10”, 12”, 15”, 16"の7種類ですが、別売りで14”,20”も購入可能です。
そしてパーシャルフレットパッドも別売りしています。

 

ちなみに付属してきたのはスタンダードラバーとハイテンションラバーでしたが、物によってはラバーとテフロンが付属するそうです。

購入前にしっかり確認をお勧めします。

 

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公式でも紹介していますが、使わないときはナットの上に固定しておくことが出来ます。

もちろん音は変わりますが、うまく固定すれば顕著な差はありません。

サスティンも思ったほど減衰しません。

しかしナットより上(ヘッド側)に付けると音がシャープするので、丁度真上に固定しなければなりません。

これが少しシビアなので、個人的には普通に外した方が早い気がします。

デザインの一部として、常にカポを見せておきたい場合はいいですね。

 

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Furch(ナット45mm)では11フレットまで装着することができました。

ネックヒールの関係でここまでしか装着できませんでしたが、パッドの長さはまだ若干余裕があります。

ギターによってはもっと上まで行けそうです。

 

ちなみに装着の向きですが、公式では下(1弦側)から挟み込むことを推奨しているようです。

音には殆どの影響がないとのことですが、恐らく下からの方が装着しやすいのでしょう。

自分は上から派ですが、この辺は完全に好みですね。

 

  • サウンド

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音は全体的にすっきりします。

音に荒さもなく一音一音がくっきりして、各弦が聴き取りやすいです。

 

同時にサスティンと倍音も抑えられています。

若干無機質になる感じですね。

というのもこのカポ、90g以上とかなり重量級選手。

市販のカポではトップクラスの重さです。

重さの分、響きが抑制されている気がしますね。

 

低音はソリッドに出ます。腹にズンとくるような気持ちいい響きですね。

中、高音域は大人しめ。

オールラウンダーと言うよりは、ベース特化の変わり者。

こういうキャラが立っているもの、個人的に大好きです。

 

ハイテンションラバーの方はさらに音がすっきりします。

サスティンと倍音もさらに少なくなりますね。

ギターにもよるでしょうが、Furchにはちょっと扱いずらい。

テンション感が強すぎて音が窮屈に聴こえます。

 

そしてテフロンですが、素材が硬い分高音域がパリッと出ます。

レスポンスが早く、クリアで明るい独特な音色ですね。

タリアの持つ低音寄りの特性と相性が良く、低音から高音までバランスのとれたサウンドになります。

一音一音がかなりハッキリ発音されますが、その分倍音感は少ないです。

アコギらしさは薄いですがそもそもタリアはナチュラルサウンドとは方向性が違うので、ここをデメリットと捉えるかは微妙。

この独特な個性を活かせれば強力な武器になりそうです。

デメリットは、カポを外した時とのキャラクターの差が大きいことです。

良くも悪くもクセがある素材です。

 

  • まとめ

キャラクターがしっかりある素晴らしいカポです。

ルックスの良さやカスタマイズ性があり、人と被る心配も少ないですね。

ここまで見た目にインパクトがあるカポは今までなかったので、マニア心をくすぐられます。

 

因みにカポによるの音質の変化ですが、

重いものほど重厚な響き、軽いものほど軽快な響きになると思います。(フレッドパッドの素材が同じ場合)

購入前に重さを知っておくと、大体の予想がつけられそうですね。

参考までに!

 

 

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