KLOTZ MC5000 シールド レビュー

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 アンフィニカスタムワークスさんで推奨しているドイツ製のリファレンスシールドです。

リファレンスとはクセや味付けがない、フラットな特性のものを指します。

元々はマイクケーブルとして開発されたものですが、ギター用ステレオケーブルとしてオーダーしました。

詳しくレビューしていきたいと思います!

 

音質

まず音が濃い!

音が太くなったようにも感じますが、ある帯域が強調されて太くなっているわけではなく、情報が濃縮されている感じです。

特に重厚なバラードとは相性が良く、弦とボディの振動をありのまま伝えることができます。

特性はフラットですが平坦なつまらない音ではなく、音楽的な奥行きもある優秀なシールドですね。

フラット故に、音作りの幅が広いというのも大きな利点です。

またピッキングのニュアンスやダイナミクスを綺麗に拾うので、抑揚のある演奏や右手のタッチを大事にしている方には是非試してほしいです!

モニターからライブまで幅広く使える懐があります。

 

 

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線材の特徴

ノイズはかなり少ないです。

ダブルスパイラルシールドという特殊な構造により、外部ノイズを遮断しているようです。

一般的に、ノイズの少なさと音楽的な奥行きは反比例する傾向にあるのですが、ダブルスパイラルシールド構造により両者がうまく共存していると思います。

(シールドが網組だとノイズが少ないが平坦な音、スパイラルだとノイズは乗りやすいが音楽的になる傾向にあります。もちろんこれ以外にも様々な要素がありますが)

 

外径は7.0mmで少し太めです。

ですがしなやかさがあり、取り回しが悪いわけではないです。

柔らかいシールドはジャックへの負担も減らせるので、そういった意味でも良いですね。

また硬いシールドはマイクロフォニックノイズへの特性があまり良くないのですが、このしなやかさのおかげでそこもうまくクリアしています。

 

個人的に気になったのは重さですね。

シールド自体に重量があるので、ライブなどで荷物を少しでも軽くしたい人や音響で何本もケーブルを運ぶ人に向いていないかも。

 

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プラグ

 ノイトリック製NP3Xです。

プラグも音の変化に関与しますが、線材そのものに比べると影響力は極めて小さいです。

なのでジャックに関しては音響特性よりも耐久性やトラブルの少なさを重視するのがアンフィニさんの考え方だそうです。

ノイトリックのプラグは構造上断線が起きにくいので、ライブ中に足を引っ掛けてもトラブルになりにくいです。

 

またメッキが非常に滑らかに処理されていて電食(錆び)が起きにくいです。

ニッネルメッキにした理由はシンプルで使用している機材のジャックがニッケルだからです。

異なる金属同士が長期間触れ合うと、電位差が発生して錆びてしまいます。

基本的には金ジャックには金プラグ、ニッケルジャックにはニッケルプラグにした方が機材に優しいですね。

 

ハンダはアルミット社のものです。

楽器界では定番のKester44に比べて、音抜けが良くシャープな音質です。

また塩素が含まれていないので経年劣化が遅いです。

これは長期使用での音質変化が少ないというメリットがあります。

 

  • まとめ

モニター用、ライブ用どちらにでも素晴らしいシールドです!

リファレンス機材を持っていると基準となるものをしっかりと理解出来ます。

そこから自分の出したい音などもより明確に見えてくるので、一つ持っておいても損はないですね。

アンフィニさんではメールにてオーダーを受け付けているようなので、興味のある方は是非!

 

アンフィニカスタムワークスHP↓

EnfiniCustomWorks(アンフィニカスタムワークス)/アコースティックギターのチューンナップ(調整)とピックアップシステム開発製造販売 

 

 

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Neunaber Immerse Reverb レビュー

 

Neunaberの新作リバーブ、Immerseの紹介です。

こちらが演奏動画!

 

なかなか個性的な音ですが、実際の使い勝手はどうでしょうか?

今回はImmerseを使っていて感じたメリット、デメリットを紹介していきます。

 

  • メリット

1. 軽い

ツアーミュージシャンにとって重量は大きな問題。

Immerseは同サイズの他のコンパクトエフェクターと比べても群を抜いて軽いです!

 

2. ラフな設定でも大丈夫

ある程度ツマミの位置がテキトーでもキレイにまとめてくれます。

これはライブの時にとても便利で、すぐに次の曲に移りたい時やMCをしながらツマミをいじりたい時にとても助かります。

 

 3. 原音との馴染みがイイ

StrymonのBigskyなどは原音とウェット音がしっかり分離して、シマー等はまるで2つの楽器を鳴らしているように聴こえます。

Immerseはこれとは対極的で、リバーブを深くかけても原音を邪魔する事がありません。

こういった設定をBigskyでするのは難しいので、手軽にこの音が出せるのは大きなメリットです。

 

4. 各スイッチの切り替えが楽

キルスイッチやトレイルスイッチがワンタッチで切り替えられます。

他のコンパクトエフェクターは裏蓋を開けないといけなかったり、道具を使わないと切り替えられないものが多く存在します。

音作りで色々実験する際には非常に便利です。

 

5. 電源が9v、12v両方に対応している

殆どの場合9vで大丈夫ですが、大きな入力の時は12vを使うことで音が歪なく出力されます。

より多くの機材に対応できますね。

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  • デメリット

 1. ルームリバーブがない

基本的にしっとりと深いリバーブ中心で、軽やかで自然なリバーブは苦手です。

もちろんセッティング次第では出来ますが、他の物に比べると一歩劣っている印象。

 

2. 細かい設定が出来ない

このサイズにしては設定値は多いほうですが、Strymon BigskyやEventide H9、TC Electronic TonePrintのように様々なパラメーターは調整出来ません。

 

3. 設定を保存できない

プリセットの保存ができないので、ライブでの使い勝手が少し悪いですね。

 

4. 文字が読みづらい

慣れれば大丈夫ですが、最初はどのリバーブモードになっているかが分かりづらいです。

 

  • まとめ

全体的に癖のある音が多いので好みは分かれそうですが、個人的には大好きなリバーブです。

しっかり音を作り込むと言うよりは、サッとそれなりの音を出したい時に活躍します。

個性があり主張してくる音なのでソロギターなどのインストにオススメです!

 

 

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FURCH G23-SGCT セットアップ編

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親友のギタリスト、菅野コータくんから譲って貰ったFurchのG23-SGCT
コータくんが今のメインを手に入れるまで大切に使っていたギターです!

今回はアンフィニさんにPU取り付けとパーツ交換、トータルセットアップをお願いしました!

譲ってくれたコータくん、セッティングの相談に何時間も付き合って頂いた藤岡さんに感謝です!

 

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ピックアップはアンフィニ製コンタクトBACNT + Sunrise S-2のデュアルシステムです。

今回はBACNT(重低域強化タイプ)を選択しましたが、これはマグネットPUの依存度を大きく減らすのが目的です。

一般的なコンタクトPUは太い重低音が出にくいので、不足の帯域を補完するためにマグネットPUを追加するのがスタンダードかと思います。
しかしマグを足し過ぎると不自然さが出てくるという弊害もあります。
BACNTだと元々低音が出るのでマグのブレンド量を減らすことが可能です。

これによりさらに違和感の無いセッティングに出来ます。


そしてマグネットにSunriseをチョイスした理由ですが、やはりSunriseの低音域のパワーは圧巻でこれにしか出せないものがあるからです。

なんでもSunriseはボディの振動を拾って低音を強化させる機能があり、特許も取ってあるため他メーカーには真似出来ないのだとか。

実はSunriseは低音は出ますが高音域が弱く、単体ではバランスの良いPUではないです。

ですがこれはデュアルシステムにおいては決して悪いことではありません。

バランスの良いマグ+コンタクトだと高音域同士がぶつかって情報過多になり、耳うるさくなったり音がくっきりしないことがあります。

デュアルシステムでは、コンタクトPUは中高音域、マグネットは低音域と役割をしっかり分けることで初めて真価を発揮するのですね。

周波数帯域バランスという意味では、Sunriseの弱点が逆に良さに変わり、上手くマッチングするわけです。

 

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またSunriseは演奏中や運搬中ズレやすいので、自分はHD Wingkitでクランプしています。
これはしっかりと固定してくれるだけでなく耐久性もあり、さらに音質面でも有利です。

正規品はプラスチック製のためボディに対して線接地になりやすいですが、こちらはコルクでしっかりと面接地して綺麗に低音を拾うことができます。

 

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ナットとサドルを牛骨にしました。

標準はタスクですが音がキンキンするので、バランスのいい牛骨をチョイス。

 

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フレットはステンレス(Warm)に変更してあります。

Warmなのでステンレスっぽさは極力抑えてあるのですが、それでも少し硬質感があります。

バランスをとるために、音がまろやかでしっとりするエボニーのブリッジピンをチョイス。

 

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少し珍しいですが、ネックサイドのボディにストラップピンを打ってもらってます。
この位置だとハイフレットまでストレスなく弾けて、かつネックヒールの位置よりもギターがホールドされて安定します。
押尾コータローさんと同じポジションですね!

 

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ペグはGotohの510z HAPA
ギア比1:21で精度の高いチューニングができます。
またポストの高さを調整できるので、テンション感をシビアに追い込むこともできます。
ペグの回し心地もよく、ストレスなくチューニングできるのもいいですね。
自分はギターのペグは全てこれにしています。

 

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そしてギター本体
トップはシトカスプルース
サイドバックマダガスカルローズです
現在希少なマダガスカルローズを使っていて、深い低音がでます!

音はこれから弾き込んでいって、掴めてきたらレビューしたいと思います!

 

 

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アコギライブでのオススメ機材

 

良いパフォーマンスするためには練習が一番大切ですが、機材にもこだわってみるとライブがもっと良いものになります!

今回はアコースティックギターでライブをする人向けに、ワンランク上のオススメの機材を紹介していきます。

 

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通常マイクはPAさんが用意しているので、ライブをするだけなら自分のマイクはいりません。

しかし自分に合ったマイクを使うことでもっと素晴らしいパフォーマンスができます。

ライブでは殆どの場合SHURE SM58(通称ごっぱー、ごっぱち等)が使用されます。

このマイクは高音の伸びが今ひとつで、透明感のある女性ボーカルや声に空気感がある方との相性があまり良くないです。

ただ今でも使われている理由としては、

  1. とにかく頑丈
  2. 交換用パーツの入手が容易
  3. 指向性が広くオフマイク気味でも音を拾う(初心者でも歌いやすい)
  4. 迫力ありライブ感が出る

などでしょうか

不特定多数のアーティストを相手にする音響屋としては、音質よりもこの辺が大切だったりします。

ただ自分しか使わないマイクなら、頑丈さや扱いやすさより自分の個性を大事にしたいですね。

 

よく持ち込まれるマイクとしては

などがあります。

値段やスペックよりも自分の声との相性が大事なので、楽器店に行ってお気に入りの1本を見つけてください!

 

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  • デュアルピックアップシステム

 

アコギ用のピックアップは

等があります。

これらの組み合わせで様々なデュアルシステムが構築できます。

2種類のピックアップを使用するとお互いのPUの弱点を補えるだけでなく、音作りの幅が格段に広がります。

最近のエレアコはデュアルシステムを搭載している物もあるので、最初からそのようなギターを買ってしまうのもアリですね!

 

  • 歌モノでのオススメ!歌ノリが抜群に良いです!

FISHMAN ( フィッシュマン ) >RARE EARTH MIC BLEND | サウンドハウス

  • 弾き語りからインストまでオールマイティに

L.R.BAGGS ( エルアールバックス ) >Anthem | サウンドハウス

EnfiniCustomWorks(アンフィニカスタムワークス)/アコースティックギターのピックアップ

 

 

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  • アコギ用プリアンプ

 

プリアンプは、最初は「音が良くなるもの」くらいの認識で大丈夫です。

最近のプリアンプは多機能な物が多く、D.I.を搭載していたりEQやリバーブ、コーラスなどのエフェクターが付いている物もあります。

 多くのエレアコはプリアンプが付いていますが、外付けの物を使うことで更なる音質アップも狙えます。

 

  • 手頃に音質アップを狙いたいなら

TRIAL / DUAL INPUT PREAMP(ノーマルモデル) - アンフィニカスタムワークス セレクトショップ

  • 繋ぐだけで完成された音!EQやリバーブ等が付いたオールインワンシステム(インストのイメージが強いですが個人的には弾き語りとの相性がいいですね)

AER ( エーイーアール ) >Dual Mix 2 | サウンドハウス

  • 最強のプリアンプ!金に糸目をつけないならこれ一択

R-Zero Acoustic Guitar Reference Preamplifier分割払い金利手数料無料キャンペーン - アンフィニカスタムワークス セレクトショップ

 

プリアンプの導入は想像以上の効果があります。

慣れてくればどんな会場でも自分の音を引き出すことが出来る非常に心強いアイテムです! 

 

 

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