耳でチューニングを合わせるのってどうすればいいの?
チューニングをする際「最後は耳で合わせろ!」って話をよく聞くと思いますが、具体的にはどうすればいいの?って話。
要するにチューナーで大まかに音を合わせて、最終的な微調整は己の耳でやれってことですね。
とは言ってもピッタリ合わせるのは難しいんじゃない?って方もいると思いますが、実は意外と簡単にできます。
てことで今回はその方法をご紹介!
結論から言うと、“音の揺らぎ”に注目することが重要。
ということで、まずはこちらをお聞きください。
全て1弦開放と2弦5フレットの音を同時に鳴らしています。
つまりどっちもEの音ですね。
具体的には
一つ目がA=440,445hzの比較
二つ目がA=440,441hz
三つ目がどちらもA=440hzです。
だんだんと音の揺らぎが小さくなっていくのがわかると思います。
一つ目は5hz差なので一秒間に5回の揺れ、二つ目は1秒間に1回、そして最後は揺らぎがほとんどありません。
つまりチューニングは、この揺れを極力小さくする作業でもあるんですね。
逆に一秒間に3回の揺らぎがあったら、「あー3hzくらいずれてるなー」ってのが分かるわけです。
ちなみにこの音の揺らぎをアコースティック・ビートと呼びます。
ピアノの調律師もこの揺らぎを聞いてチューニングしている様なので、耳で正確なチューニングをしたい方は覚えておくと良いかもしれません。
- おまけ
ここからはマニアックな話なので、興味のない方は読み飛ばしてもらって構いません。
チューニングはキチンと合わせるのがセオリーですが、あえて揺らぎを作って音楽を作る人もいます。
ということでこの方をご紹介。
二つの音の揺らぎによってできる音はコンビネーション・トーンと呼ばれていて、Maryanne Amacherはあえてそれを使うことで音楽を生み出しています。
コンビネーション・トーンは擬似的に低音の倍音を作り出す方法の一つで、二つの音の揺らぎが錯覚的に音として聞こえることを利用しています。
実際には存在しない音を錯覚的に作り出しているわけですね。
結果、動画のような奇妙で恐ろしい音楽が出来上がるわけです。
補足として、コンビネーション・トーンを聴くには大音量でないとダメみたいです。また倍音が少なく、音程が高い程聞き取りやすいみたい。
まぁ一般的な音楽ではまったく使われませんが、こんなのもあるよーという紹介でした。
それでは。