脳科学的に正しい練習方法のまとめ

f:id:shin1234n:20181101145713j:plain

 

ソロギターと脳科学を始めて6年弱になりますが、実は科学的に効率の良い練習をしたらどれだけ伸びるのかってのが自分の裏テーマだったりします。

今回は科学的にも裏付けがあって、個人的にも成果が実感出来たものを紹介していきます。

 

 

・練習方法って人それぞれ?

 

効率的な練習方法というのは、年齢、人種、性別問わず変わりません。

これは多くの人が誤解していることですが、科学的には昔から否定されています。

もちろん過程やゴールは人それぞれだけど、そのベースとなる練習方法は変わらないってのが最近の結論です。

 

ドーパミン

 

効率的学習のキーになる脳内ホルモン。

やる気や記憶定着に関係がある物質ですね。

お酒やドラッグなんかで中毒を引きを越すものとして有名ですが、これは楽しかったり新鮮なものに触れた時、脳の回路の結び付きを強化するホルモンです。

 

例えば学校の勉強は何度やっても覚えられないし、テストが終わったらすぐ忘れちゃいますよね。

だけど楽しかった思い出は誰に覚えろと言われたわけでもないし、一回しか経験していないのに今でも鮮明に思い出すことができます。

これは実はドーパミンのおかげだったんですね。

 

そしてこれを練習中にも沢山出してあげるのが最重要。

ドーパミンが出るほどやる気が上がって学習効率も上がります。

たまに四六時中練習をしている人がいますが、それはドーパミンによる練習中毒になっている状態。

あれは頑張っているわけではなく、まさに好きだからやっているわけです。

最初のゴールはこの練習中毒になることですね。

 

 

・目標設定

 

ドーパミンの分泌に最も関係があるところです。

 

設定方法は簡単で、自分がギリギリクリア出来る難易度のものに挑戦すること。簡単すぎても難しすぎてもダメ。

うまく設定すると目標達成した時にドーパミンが大量に出ます。

自分のレベルをしっかりと分析して、頑張ればいけるかも?くらいの物をコンスタントにクリアしていくのが大切です。

ここはモチベーション、学習効率に大きく関わるのでしっかりと設定したいところです。

 

要はちょっと難しい課題を楽しんでクリアしていくのが効率的な練習ってことですね。

 

難しい課題をクリア→達成感で楽しい→次に挑戦したくなる、というループを繰り返すことが基本になります。

上手いプレイヤーはこれを無意識にやっている場合が非常に多いですね。

 

ほとんどの場合はこの目標設定に気を配っていれば大丈夫です。

晴れて練習中毒になった方は以下のものも取り入れていくと、よりブーストをかけられると思います。

 

 

・検索学習

効率的勉強法の王様です。

すぐに調べずに頑張って思い出そうとする勉強法、クイズ形式にするのが定番かと思います。

自分の力で思い出そうと頑張るのがミソ。

頑張って思い出した時にドーパミンが出るので、座学ではこの方法がメインで使われているかと思います。

曲を覚える時や音楽理論を覚える時なんかに使えますね。

 

・インターリービング

同時進行で色々な練習をすること

これも様々な研究で成果が認められていますね。

例としては、曲を覚える、基礎練習、リズムトレーニングなどを並行して進めることでしょうか。

 

・リコンソリデーション

いつもの練習に少し変化を加えること

新鮮さが加わるとドーパミンが分泌されるのでオススメです。

例を挙げると、いつもと違う場所で弾く、テンポを変える、立って弾く、ピック変える、キーを変えるなどですね。

 

・細かいセッションに分ける

1回約15分↔︎5分休憩を繰り返す。 インターバルは変えてもOK。

集中力を長時間維持するのに使えます。

さらにデフォルトモードネットワーク(休憩中に情報を整理する回路)を効率的に働かせることもできます。

セッション数を多くこなすほどいいですが、過剰練習でドーパミンレベルが下がる(所謂マンネリ)のには注意。

 

・人に教えるつもりで学ぶ

実際に1人授業をやってみる

自分を客観的に見つめ直す機会を作れます。メタ認知ってやつですね。

声を出しながらやると効果倍増

 

・動画を撮る

これは言わずもがなですね。メタ認知に役立ちます。

 

・過剰学習

もう十分と思ってからさらに練習

何も考えなくても弾けるくらいまでやるのがいいですね。

だだし新しい情報がブロックされがち。一定時間経つと次の情報が入ってきやすいです。

ライブ前の最後の追い込みなど、ピンポイントで使うことをお勧めします。

 

・ライブに出演

最重要項目の目標設定の手助けになります。

またライブはドーパミンやアドレナリンもドバドバ出るので最も効率的な学習の一つですね。

 

ただしやりすぎも注意が必要。ライブに悪い意味で慣れてしまうと、練習でのドーパミン出づらくなります。

またライブのための練習は上で紹介した過剰学習がメインなので、新しい情報を取り入れにくいデメリットもあります。

効率的な練習という観点から見た場合、ライブは一種のブースターとして考えるのがいいのかなと思います。(仕事やライブを楽しむのが目的の人は別)

個人的には月に2、3本やるのが最もバランスが良いと感じました。逆に10本以上の時は上達をあまり感じられなかったですね。

 

・結果ではなく過程を想像

自分が成功しているイメージのみを想像すると、逆にモチベーションが下がるという研究結果があります。

よくあるポジティブ心理学の罠ですね。

自分が既に出来ているイメージではなく、そこにたどり着くまでの練習風景を想像することが重要。

 

・練習の前後に軽い運動

練習前の運動はパフォーマンスがアップ、練習後は記憶の定着に効果があり。

下半身の軽い有酸素運動(ランニングやウォーキング)が最も効果があります。

それぞれ15〜30分程度が適正。

なぜか女性の方が効果が高いという研究結果もありますが、原因は謎。

 

 

・結局は練習方法にこだわらない方がいい

余計なことを考えずに量をこなしたほうが結果上手くなるという研究結果もあります。

まあ練習法に囚われすぎて練習が楽しめなくなったら元も子もないので(ドーパミンの低下につながる)

今取り組んでいることを精一杯楽しむことだけを覚えておいた方がいいってことですね。

 

 

 

↓もっと追い込みたい人向け、主に集中力や創造性に関することなど

 

・練習の質を底上げするもの

・運動 特にスクワット(脳機能の改善、特に下半身のトレーニングとの相関が高い、やり過ぎるとコルチゾール(ストレスホルモン)が出て様々な不調に繋がります。)

・良質な睡眠 (デフォルトモードネットワークを働かせたりストレス対策、体調管理など)

・太陽を浴びる(ビタミンDを生成したり自律神経を整えたりなど、あらゆる面でメリットがある。)

・カフェイン、やる気、記憶力に効果あり

 

・カフェイン摂取のタイミング

午前中だと記憶力up

(65歳以上は午後)

コーヒーより緑茶がお勧め

緑茶にはテアニンが入っていて、カフェインのみ摂取するよりも集中力を最適に保ってくれるため

しかし緑茶を飲みすぎるとテストステロン(やる気ホルモン)が最大20%下がるため、飲みすぎはNG、目安としては1日500mlまで

 

カフェインに耐性がない人は、夜に摂ると睡眠の質が下がるので注意が必要。

 

・自然の中での作業 集中力2倍

所謂フローに入りやすくなる。また家に帰っても約一週間効果が続きます。

 

・自然音を聞きながら作業すると注意力が最適化

自然が近くにない人向け。

スピーカーから環境音を流すだけです。

逆に人口音(雑踏とかオフィスの音)を聞きながらだと注意力が内向きに

最初からリラックスしている人は逆にストレスup

 

・机の上 汚い方が創造性up

ただし誠実性が下がる傾向にある

 

・部屋 暗くすると創造性up

ただしずっと暗いと頭が悪くなる 海馬の働きが30%↓ダウン、BDNF(脳神経の育てるもの)も働かなくなる

まだマウス実験の段階なので、人間にどこまで当てはまるかは不明。

クリエイティブなことをしている時やリコンソリデーションの一環で暗くするのがベター

 

・創造性高い人

誠実性がない、集中力もない傾向にあるんだとか

 

・暇な人は創造性が高い

ボーッとする時間にデフォルトモードネットワーク(情報を整理する脳の回路)が活性化されるため

 

 

・脳にいい食品、サプリ

↓食品

・水分(体重の1~2%失われるだけで脳機能がガタ落ちします)

・青魚(EPA DHAが脳機能の低下を防ぐ、サプリは酸化の可能性あるので食品から取らないと逆効果)

・ほうれん草(含まれるカロテノイドが脳活動を効率化する)

ブロッコリー(最強の野菜、様々な栄養素が入っていて脳だけでなく身体に必要なものが詰まっている)

・発酵食品(含まれるプロバイオティクスがメンタルを改善)

・プレバイオティクス(腸内細菌のエサ。腸内環境が整ってきたらこっちの方が大切。オリゴ糖レジスタントスターチ等)

・ナッツ(良質な栄養素と脂肪の宝庫、特にクルミ脂肪酸バランスが最も良い)

・ココア(認知機能改善、ワーキングメモリの向上)

・ブルーベリー(含まれるアントシアニンが脳の炎症を防ぐ)

・バナナ(ドーパミンやLドーパが含まれている)

・オリーブオイル(一価不飽和脂肪酸ドーパミンの減少を食い止める)

・コーヒーや緑茶(カフェインがドーパミンを増やす)

 

↓サプリ

ビタミンD(脳や筋肉の発達に必須)

マグネシウム(記憶を保つのに必要な栄養素)

葉酸(脳の回転や記憶力アップ)

チロシン(ドーパミンのマザーホルモン)

クレアチン(筋トレの定番サプリですが脳のエネルギーにもなる、若い人には効果薄め)

・アシュワガンダ(ハーブの一種、長期記憶の改善)

ホスファチジルセリン(ワーキングメモリの改善)

 

⚠︎スマートドラッグ等は基本的にエビデンスが薄いのと、安全性が確立されていないためおすすめはしません。

一応Modafinilやnoopeptなどが効果が高いことで有名ですが、この辺は輸入禁止の製品も多くあるので、必ず法律と節度を守りましょう。

 

 

気になったこと等は随時更新していきます。

 

脳科学はまだまだ発展途上なので、これから覆る可能性も大きくありますが、今のところ分かっているのはこんな感じですね。

あまり鵜呑みにするのも考えものなので、参考程度にとどめておくのが良いかと思います。

それでは。