パワーコードって実はメジャーコードでは?って話

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ロックギタリストにはお馴染みのパワーコード

一般的にはメジャーもマイナーも無いと言われていますね。

でも実際鳴らしてみるとすこーし明るく聴こえる、なんて感じる人もいると思います。

 

今回はその理由を軽く紹介していきます。

 

パワーコードはメジャーな響きなの?


極論を言うとYes。


少し理論的な話をしますと、パワーコードはルートと完全五度の2つの音だけで構成されています。

メジャー(明るい)かマイナー(暗い)を決めるのは3度の音ですが、パワーコードにはこの音が入っていないんですな。

故にどっちつかずの中性的なコード、という便利な性質があるのです。

 

じゃあメジャーの響きではないんじゃ?


理論的にはそうなんですが、倍音の事まで考えると少し話は変わってきます。

というのもパワーコード倍音の中には長3度(メジャーコードの構成音)が含まれているんですな。

例えばCのパワーコードだと、実音はCとGだけにも関わらず倍音にはEの音が潜んでいます。(他にも何種類か含まれていますがここでは割愛)


従ってすこーしだけ明るく聴こえるって訳です。

特にアコギや歪ませたギターなど倍音の多い楽器はこの傾向を感じやすいのかも知れませんね。

 

マイナーコードにパワーコードは使えないの?

 

そんなことはありません。
もちろんマイナーの時にもパワーコードは使えます。


あくまでほんの少しだけ明るい響きが足されているよっていう話で、中性的な性質が崩れているわけではありません。


音楽理論というよりは雑学的な話なので、面白半分で捉えて頂ければ。


それでは。

G7th Heritage Capo レビュー

 

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現在の自分のメインカポ、G7thフラグシップモデルのHeritage Capo

日本でもようやく取り扱い店舗が出てきましたね。

 

最近になってこの様な形状のカポを販売するメーカーが増えてきている印象ですが、アイディア的には昔からあるものです。

ヤマハの真鍮製の物などは古くからの定番ですね。

 

この形状のカポの大きなメリットは、なんといってもチューニングが狂いにくいことです。

構造上1〜6弦まで均等に力がかかるため、弦が一方に引っ張られたりすることがありません。

またスクリューで弦にかける圧力を微調整できる点も、チューニングの安定に一役かっています。

 

チューニングにシビアなソロギタリストも、このタイプのカポを使用する方が増えてきましたね。

 

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Heritage Capoの1番の特徴はA.R.T.(Adaptive Radius Technology)という機能。

これは弦に触れるラバー部分が、ギターの指板に合わせてフレキシブルに変化するというもの。

 

というのも、指板のR(フレットアーチ)とカポのRが合っていないと微妙にチューニングが狂ってしまいます。

タリアカポの様に様々なRのラバーが付属しているカポもありますが、ギターを何本も使う方には荷物になってしまいます。

これはそんな煩わしさの解決策として出された革新的なアイディアですね。

 

最初はラバー自体が柔らかくてRが変化するのかなと思っていたのですが、どうやらそうではないようです。

ラバーの硬さはしっかりと保ちつつ、R自体が変化します。

文章だととても説明が難しいですが、どうやらカポ上部(ラバーの上)に特殊な構造がありそうです。

この辺は実際に触って確かめてみてください!

 

Heritage(遺産)というネーミングにも関わらず、この様なハイテクな機能を搭載していて、とても粋なものを感じますね。

 

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側面にはネック保護用のラバー。

カポを不意にネックにぶつけても傷をつけることがありません。

音質だけでなく、この様な物理的な配慮もとても大切ですね。

また基本的なことですが、とても丁寧な処理で好感が持てます。

 

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A.R.T.とは対照的に、留め具はとてもシンプルな構造。

Shubb FineTune Capoのようにバネがついているわけではないので、ワンタッチでとめる事は出来ませんが、必要最低限という感じでここも一貫してミニマルなデザインですね。

そもそもこのタイプのカポは着脱のしやすさでは一歩劣るので、ここは大きなデメリットではないでしょう。

 

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ちなみに閉めるとこんな感じ。

余計な機能がない分、洗礼されたデザインになります。

 

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スクリュー下部にはG7thのロゴ。

全体的にはミニマルなデザインですが、この客席からは見えないさりげないワンポイントもオシャレですね。

 

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専用の革ケース。

黒で統一されていて、中央にロゴが押印されています。

また適度な硬さがあり、しっかりとカポを保護してくれます。

作りもしっかりしていて裁縫も雑なところがなく、かなり好印象です。

このような付属品もしっかり作り込んであると、このカポに対する自信とプライドの様なものを感じます。

 

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開けるとこんな感じ。

内部にはポケットが二つあり、カポ以外にもピックなど薄いものなら収納できそうです。

 

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カポは奥のポケットに収納できます。

 

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手前のポケット。

ピックを収納するのには丁度いいサイズ感ですね。

 

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実際につけてみるとこんな感じ。

遠目で見ると、フレットの銀色と同化してカポの存在を感じさせません。

シンプルですが洗礼されたデザインで、気品の様なものを感じます。

 

 

 

  • サウンド

 

上記にもあるように、チューニングの狂いはほぼ無いです。

カポの中ではトップクラスですね。

 

G7thはラバーに拘りがあるようで、指で押さえた時の音との差をなるべく少なくしているようです。

実際に弾いてみると納得できる部分もありますが、やはりG7thらしさもしっかりとありますね。

個人的にはこのカポは音がクッキリと出て、ほどよい迫力があるサウンドに思えます。

またストロークなどの強い入力にも音が暴れることなくしっかりと耐えてくれるので、オールラウンドに使えそうです。

 

重量もちょうどいいですね。

軽すぎることによる迫力不足や、重すぎることによる空気感の損失が少ないので非常に扱いやすいです。

 

一言で言うのであれば、優等生キャラ。

なんでも高いレベルで仕事をこなしますが、Shubbカポのようなサウンド的な遊び(悪く言うと雑な音)が若干少ない様に思えます。

 

あえて遊びの多いギターや弦と組み合わせるとバチっと決まることがあるので、この辺が面白いところでもありますね。

 

値段は張りますが、良質なカポを探している人にはオススメできる商品です。

 

 

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リチャードココ アコギ弦 レビュー

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イタリアのハンドメイド弦ブランド、Richard Coccoの弦です。

多くの弦ブランドは巻き弦を機械で巻いていますが、ここは今でも職人が手巻きをしている珍しいブランドです。

自分の愛用ギターFurch SGCT23Gに、現状一番相性がいいようなのでレビューしていきます。

 

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ゲージは

12.16.24.32.42.52

と6弦が通常より細くなっています。

このセットはソロギター等メロディラインを重視するプレイヤーに好まれます。

しかし低音が不足しているわけではなく、バランスは良好な方ですね。

 

テンション感は柔らかく、チョーキングがとてもしやすいです。

長時間弾いても腕が疲れることがないので、常にギターを足の上に乗せておきたい自分にとっては非常に嬉しいポイントでもあります。

 

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パッケージは一つ一つ真空パックに入っています。

少し長く放置していても錆びにくいので、非常に好感触。

 

弦を張ってからの劣化は緩やかなカーブを描くように落ちていくので、あるポイントでガクッとダメになるような事はありません。

これはライブでは大きなメリットで、弾き始めと終わりでのキャラクター差が最小限で済みます。

ちなみに毎日弾くと、約一週間で完全にデッドな音になります。

一見普通のノンコーティング弦とほぼ同じ寿命ですが、張りたての音はかなり維持してくれます。(維持してくれている様に感じる)

 

通常ノンコーティング弦は、数十分〜1,2時間程度で曇り始めます。

汗などが付着し表面が錆びたり、金属疲労で弦が伸びたりして高音域が減衰するのですね。

ほとんどの弦はこの段階で音質がガクッと落ちます。

しかしこの点においてリチャードココはとても優れています。

劣化スピードのカーブがとても緩やかなので、耳で感じ取れるほどの落差にならないのですね。

多くのノンコーディング弦は弾いてる最中に劣化を感じることがありますが、このブランドにはそれがほとんどありません。

 

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弦の色は80/20ブロンズ弦のように黄色味がかっています。

公式では何の素材を使われているかは明記されていませんが、音のキャラクター的には見た目通り80/20ブロンズに近いです。

 

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ボールエンドの処理が非常に丁寧です。

ここは手巻きならではの職人魂を感じます。

巻線のエンド部がはみ出ている弦をよく見ますが、リチャードココにはそれが全くありません。

ここの処理が綺麗だとブリッジへの収まりが良いのでとても気持ちいいです。

またこの部分は弦の振動をボディに伝える大事な部分なので、ここが綺麗なブランドにはとても好感を覚えます。

 

  • サウンド

粘り気のある落ち着いたサウンド。

ウォームな音で、音のまとまりが非常にいいです。

逆に言えば各弦の分離感は少し薄め。

レンジが広いわけではなく、中音域に旨味が集中しています。

こうしてみると特性的に大きく優れているわけではないですが、この弦の凄いところはその色気。

特にプレーン弦の粘り気は非常に気持ちがよく、人の声の様な艶かしさもあるので歌うようなフレーズが弾きやすいです。

 

また6弦が52と通常より細くなっていますが、低音はきちんと出ます。

しかし太い弦のようなソリッドなガツンとした低音ではなく、ボワっと広がる温かみのある音ですね。

弦のキャラクターとしても全体的にソリッドな音ではなく、プレーン弦は粘り気があり、低音弦はふくよかな音です。

 

迫力があるわけではありませんが、アダルトな音を出したい人にはオススメします。

 

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Shubb S1 レビュー

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恐らく世界で一番有名なカポブランドのシャブ。

その中でも最もスタンダードなモデルのS1をレビューしていきます。

 

素材はステンレス製。

スリーブはゴム製です。

Rは9~16inchまで対応しています。

殆どのギターに装着することができますね。

 

素材もステンレスやニッケル、ブラスやアルミなど色々リリースされています。

 

ちなみにシャブのモデルの数字は

  1. 一般的な6弦ギター
  2. クラシックギター
  3. 12弦ギター
  4. 指板のRがきついギター(ビンテージ等Rが7.25用)
  5. バンジョー

と割り当てられています。

間違ったものを購入しないように注意しましょう。

 

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こちらがシャブのラバースリーブ。

耐久性が高く、数十年使っても問題ないそうです。

交換用スリーブも数百円で購入可能です。

かなりユーザフレンドリーですね。

感触も硬すぎず柔らかすぎずでバランスが非常に良いです。

 

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弦を押さえる部分が若干丸みを帯びています。

NSカポやG7thのカポはストレートですが、このお陰でシャブは指で押さえた時に近い音が出ます。

このちょっとした工夫も素晴らしいですね。

 

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ローラー内蔵のレバー。

着脱がかなりスムーズに行えます。

また下部のネジで締め付けの強さを調節出来ます。

これはバネ式カポでよく見られる、締め付けが強すぎて音がシャープしてしまう現象を最小限に抑えることができます。

今でこそ締めつけ強度を調節可能なカポはスタンダードになりましたが、当初はかなり革新的なアイディアだったと思います。

シャブのカポに対する考え方や真剣さが伝わってきますね。

 

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実際装着してみた所。

とてもミニマルなデザインで洗礼されています。

 

カポはなるべくフレットに近いところに装着すると、チューニングの狂いが少ないです。

といってもフレットの真上だと、スリーブ部分で弦振動が抑制されてしまいます。

特別な理由がない場合は、画像の位置に付けておけば問題ありません。

 

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こちらが裏から。

 

Furch(nut 45mm)の場合、5フレットまでは問題なく装着できますが、6フレットあたりから弦が6弦側に持ち上げられ音がシャープしてしまいます。

取り付け方を工夫すれば弦を持ち上げずに装着できますが、そうすると全弦均等に圧力をかけることが難しくなります。

ちなみに装着するだけなら10フレットまで行けましたが、音程が変わってしまうので実用性は薄いです。

11フレットは長さが足りず全弦押さえることができませんでした。

ここまで上にカポを付ける事は稀ですが、参考までに。

 

Furchは指板が広いので対応できる幅も狭くなりますが、一般的なギターなら7フレット辺りまでが実用的だと思います。

自分のギターをしっかり観察して、使える範囲をある程度把握しておくことが大事です。

 

  • サウンド

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非常に高いレベルでバランスのとれた音です。

低音から高音までしっかりと出ますね。

指で押さえている時とのキャラクターの差が少なく、とても自然で音楽的な音です。

その分音に若干荒さがあります。

しかし個人的にこれはデメリットとは捉えていません。

他ブランドのクリアな音質のものは、逆に言えば無機質で機械的な音になる事があります。

シャブはこの機械的な音と人間的な音のバランスの取り方が非常にうまいとも言えますね。

 

重量も50g強とバランスがいいです。

したがって音も重厚過ぎず軽快過ぎずといった感じ。

とにかく良い音!って感じです。

価格的にも良心的なので、良いものを長く使いたい場合はここから始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

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タリアカポ レビュー!

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話題のタリアカポ!

派手な見た目と豊富な柄の種類が話題を呼んでいます。

ウッディーで落ち着いた柄からエキゾチックな柄まで34種類のインレイ

金属部もゴールド、クローム、ブラッククロームの3種類から選べます。

公式ホームページでは彫刻のオーダーをすることができ、ローマ字やオリジナルデザインのロゴなどを入れることもできます。

この彫刻も書体や素材など、かなり細かくオーダーできます。

まさに世界で一つだけのカポを手に入れることが出来ますね。

 

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ルックスもさることながら、その機能性も素晴らしいものがあります。

特徴的なのが、ワンタッチで交換可能なフレットパッド。

タリアカポは最初から様々なRのパッドが付いています。

指板のRはそれぞれメーカーで異なり、カポとのRが合っていないとチューニングがずれることがあります。

特にバネ式カポはワンタッチで取り外しが出来て便利な分、細かい調整が出来ないのでチューニングのズレが顕著です。

しかしタリアカポは7種類のフレットパッドを付属しているので、殆どの指板に対応することが出来ます。

これによりチューニングのズレを最小限に抑えることができ、バネ式カポの弱点をうまくカバーしています。

実際チューナーで測ってみてもズレはほぼありませんでした。

 

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またフレットパッドの素材も3種類あります。

(最初から付属してくるのは2種類)

まずはスタンダードラバー。

公式サイトによると、特に12弦ギターやバリトンギターに向いているそうです。

柔らかく、弦をしっかりと固定してくれるため、チョーキングしても弦がズレにくいです。

しかし一度ズレると元の位置に戻ってきにくいデメリットもあります。

 

もうひとつは、テフロン素材。

こちらは固く滑りやすいので、弦が動きやすいです。

ベンドしても弦が元の位置に戻ってくるので、チューニングのズレの心配が少ないですね。

しかし手が当たった時にカポがズレやすいデメリットがあります。

 

3つ目はハイテンションラバー。

こちらはスタンダードラバーより2mm高さがあります。

主にネックが薄いギター、12弦ギター、マンドリンウクレレに向いているそうです。

またバズってしまう時や、もう少しテンション感が欲しい時も使えますね。

 

↓公式 ラバーとテフロンの解説

Teflon Vs. Rubber Fretpads

 

付属のフレッドパッドは0"for Classicals, 7.25”, 9.5”, 10”, 12”, 15”, 16"の7種類ですが、別売りで14”,20”も購入可能です。
そしてパーシャルフレットパッドも別売りしています。

 

ちなみに付属してきたのはスタンダードラバーとハイテンションラバーでしたが、物によってはラバーとテフロンが付属するそうです。

購入前にしっかり確認をお勧めします。

 

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公式でも紹介していますが、使わないときはナットの上に固定しておくことが出来ます。

もちろん音は変わりますが、うまく固定すれば顕著な差はありません。

サスティンも思ったほど減衰しません。

しかしナットより上(ヘッド側)に付けると音がシャープするので、丁度真上に固定しなければなりません。

これが少しシビアなので、個人的には普通に外した方が早い気がします。

デザインの一部として、常にカポを見せておきたい場合はいいですね。

 

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Furch(ナット45mm)では11フレットまで装着することができました。

ネックヒールの関係でここまでしか装着できませんでしたが、パッドの長さはまだ若干余裕があります。

ギターによってはもっと上まで行けそうです。

 

ちなみに装着の向きですが、公式では下(1弦側)から挟み込むことを推奨しているようです。

音には殆どの影響がないとのことですが、恐らく下からの方が装着しやすいのでしょう。

自分は上から派ですが、この辺は完全に好みですね。

 

  • サウンド

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音は全体的にすっきりします。

音に荒さもなく一音一音がくっきりして、各弦が聴き取りやすいです。

 

同時にサスティンと倍音も抑えられています。

若干無機質になる感じですね。

というのもこのカポ、90g以上とかなり重量級選手。

市販のカポではトップクラスの重さです。

重さの分、響きが抑制されている気がしますね。

 

低音はソリッドに出ます。腹にズンとくるような気持ちいい響きですね。

中、高音域は大人しめ。

オールラウンダーと言うよりは、ベース特化の変わり者。

こういうキャラが立っているもの、個人的に大好きです。

 

ハイテンションラバーの方はさらに音がすっきりします。

サスティンと倍音もさらに少なくなりますね。

ギターにもよるでしょうが、Furchにはちょっと扱いずらい。

テンション感が強すぎて音が窮屈に聴こえます。

 

そしてテフロンですが、素材が硬い分高音域がパリッと出ます。

レスポンスが早く、クリアで明るい独特な音色ですね。

タリアの持つ低音寄りの特性と相性が良く、低音から高音までバランスのとれたサウンドになります。

一音一音がかなりハッキリ発音されますが、その分倍音感は少ないです。

アコギらしさは薄いですがそもそもタリアはナチュラルサウンドとは方向性が違うので、ここをデメリットと捉えるかは微妙。

この独特な個性を活かせれば強力な武器になりそうです。

デメリットは、カポを外した時とのキャラクターの差が大きいことです。

良くも悪くもクセがある素材です。

 

  • まとめ

キャラクターがしっかりある素晴らしいカポです。

ルックスの良さやカスタマイズ性があり、人と被る心配も少ないですね。

ここまで見た目にインパクトがあるカポは今までなかったので、マニア心をくすぐられます。

 

因みにカポによるの音質の変化ですが、

重いものほど重厚な響き、軽いものほど軽快な響きになると思います。(フレッドパッドの素材が同じ場合)

購入前に重さを知っておくと、大体の予想がつけられそうですね。

参考までに!

 

 

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